「森友学園文書問題・抗議デモ」で ひとり親家庭の抱える問題についてスピーチ (2018年3月3日)

 

経産省前(国税庁前)にて、子ども食堂のおばちゃんの立場から、ひとり親家庭(障害を抱えて子育てするシングルマザーの実例から)の抱える問題についてスピーチしてきました。

 

 

 

以下、スピーチ全文です。

 

 

文京区内で子ども食堂を運営する「子どもを守る目コミュ@文京区」の工藤玲子と申します。

 

 

 

 私たちの団体は、地域の子どもの見守り活動をするなか、平日の夜や週末にひとりで過ごす子どもと出会い、3年前の夏より「子ども食堂」をスタートさせました。現在、何組かのひとり親家庭のお子さんを中心に、地域のさまざまな方々にご参加いただいており、食事を通した地域のつながりをつくるという活動をしています。 

 

 この「子ども食堂」の活動を通して、ひとり親とその子どもたちが抱える様々な問題が見えてきました。経済的困難、厳しい就労状況、親の病気や入院など、それらの問題に直面する子どもたちはどうしたらいいのか。「子ども食堂」を月12回開催するぐらいでは、生活支援に至らないことを痛感しています。

 

 現在、7人に1人と言われている貧困ですが、一見、子どもたちを見てもわからないと思います。ちゃんと学校に通い、ある年齢になると携帯電話だって持っているでしょう。親が働き詰めで、子どもがひとりで過ごしているケースもあるでしょう。

 

 

 

 私は、子ども食堂を運営する中で、病気をきっかけに障害を抱えてしまったシングルマザーの方と出会いました。2人のお子さんを育てています。

 

 

彼女と出会ってはじめて、親が病気や障害を抱えると生活保護をすすめられ、子どもは児童養護施設に保護されてしまうケースが多いのだと知りました。子どもの未来を制限されないように、生活保護ではなく障害年金を選ぶと、ひとり親手当て(児童扶養手当て)を同時にはもらえなくなるということも、はじめて知りました。

 

 頼れる実家もなければ、週末や夏休みにどこか連れていくこともできず、子どもたちの体験の貧困化も問題です。

 

 

 

 ちなみに、児童扶養手当ての満額相当を支給したとしても年間約60万円です。なぜ国も自治体も動けないまま、30年間法律もそのまま、放置されているのでしょうか? 子ども1人につき1億円はかかるとも言われる児童養護施設は、もはやどこも満杯で、今後は、子どもの養育にとってのメリットをうたいながら、より公的資金を削減できる里親制度を生かす方向に国や行政は動いています。

 

 

 

 国連が持続可能な開発目標(SDGs)のひとつとして「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる」と言っています。開発途上国の「絶対的貧困」だけじゃありません。日本の「相対的貧困」は、放置してはいけない問題です。

 

 この問題に、私たちの団体も手弁当で取り組んでいますが、本当に力不足を実感する日々です。でも、本来こうした問題は、国が保障するのがスジではないでしょうか? 自己責任といって放置する国に、未来はあるのでしょうか?

 

 

 

 障害を抱えていても、ひとり親であっても、誰も排除されず、子育てしやすい社会になるよう、子ども食堂のおばちゃんとして、切に願います。

 

 

 

 

 

 

 

「東京新聞」動画ニュース(34分)

 

https://www.youtube.com/watch?v=dTlKE8nlIOQ&feature=youtu.be